産技大・琉大enPiT 成果発表会 2日前だよ!

これは、enPiTアドベントカレンダー17日目の記事です。

老害なお話です。

産技大のenPiTは、明後日の19日に琉球大学と一緒に成果発表会を行います。明後日がどんな感じなるか知らんけど、ひとまずアプリの開発はひと段落させて(ほんと?書いてるのだいぶ前だから、事実は火の車かもしれないよ…)、プレゼンの練習に精をだしています(そうなってること期待してますホントに)!

本年度の産技大のenPiTは、参加校が一校だけで寂しかったでした。昨年の、他の大学と一緒に、お互いに行き来しながら集まってスプリントレビューする機会は、他校が覗けて、とても楽しかったです。今年は、打って変わって、完全オンラインでのチーム開発&イベントという新境地なのですが、遠隔でのenPiTのうんぬんは、他の方が書いて下さると思うので、そちらに任せましょう。今回は、TAと教員の違いを書いてみたいと思いました。自分は、もともとはゲーム作りの人をしていたのですが、数奇な縁で2014年度から2016年度にPBL外部評価委員としてenPiTに参加させていただきました。その後、ジョブチェンジして大学教員になったので、2019年度と2020年度には、参加校としてゼミの学生を強制的に参加させる悪行に手を染めてきました。教える立場の中で立ち位置が変わった人は他にはいないかな?

で、ここ2年は教員として参加していたのですが、教員は発言しにくい~~~~~~~。ゼミとして参加したので、ゼミの授業としての採点を最終的には付けないといけないのですよ。これ、必修で、落とすと留年する嫌な科目なので、生殺与奪の権を握っちゃってます。「うかつに反発すると、単位もらえないかも!」という暗黙の前提があるので、強く返すのは難しいでしょうし、こちらも逃げれないと思うと厳しくは言えないですし、距離感とりずれー。心理的安全性ねー。という感じでTAやってた時の方が、無責任に発言で来てたなぁと反省することしきりです。

それにしても、教員になって初めて知ったのですが、なんと新入生って毎年いるんですよ。毎年。新入生って、何と驚くことに、昨年、授業でやってたこと知らないんですよ(昨年の授業を受けていないんだから当たり前。何言ってるんでしょうね、この自分)。これは、毎年、チームメンバーがリセットされるということです。アジャイルやってると、メンバーを大きく変えるのが危険なのは基本事項ですよね。それなのに定期的かつ強制的に新人にとっかえられるって、失敗の見本みたいなプロジェクトじゃないですか。教育って怖い。

で、何が起きるかというと、毎年、同じように失敗するんですよ。もちろん、失敗を通して学んでもらうことを想定していますし、失敗を通して学んだからこそ強く身につくという事を狙っているのですが、それにしても、失敗内容は違うにしても、いつもいつも失敗を見るのはつらい。あ、でも、これってアジャイルコーチがいろいろな会社に入って感じることと同じなのか。アジャイルコーチの皆さんどうされていますか?「あー、あるある」みたいなことを心も中に秘めて対応されているのでしょうか。飽きませんか?

閑話休題、短気なので失敗するのをイライラしながら見守っているのですが、それはなんでかなぁと考えてみました。だんだんと老害になってきて、怒りに達するまでの閾値が下がっていることは確実にあると思うのですが、学生に対する想いの強さが違うのかなぁとも思いました。教員になると、学生がきちんと就職できるかとか将来を考えてしまいます。今まで、いくつかの会社を見てきているので、それらの新入社員のようになれるようにと思って、いろいろと教えてはいますが、なかなか難しい。興味を持ってもらえないと立て板に水ですし、同じ教室の学生の中でも身についていることの差が大きいので、なかなか全員に十分に教えるのは厳しく感じる今日この頃(教え方が下手なのもあるので、それは日々改善していく方向で頑張ります)。面白さ優先の授業をしたい気もするのですが、そうすると、みんなが望むような企業に就職するのに十分な力を蓄えるには時間が少なすぎる。実際のところ、早くからやる気をだしてもらって、自分から進んで取り組んでもらうことが一番なんですよねぇ。教員は、学生の背中を押すことぐらいしかできません。やる気スイッチの場所が目に見える能力が欲しい。

それはそうとして、enPiTっていいんですよ(アジャイル系のところだけかもしれませんが)。今どきの開発方法知れるし、TAの方も素敵な企業に勤めているOBの方々なので、ど真ん中に命中させつつも加減をつけてマサカリを投げてくれますし。こんんな環境できちんと学んだら、しっかりした技術を身に着けられるの当たり前ですね。

で、こんな機会はなかなか無いのかなぁと思ってみたのですが、実はそうでもないという事に至りました。小学生って、グループワークが上手だと思います。うちの子も、この前、学校のイベントでキッザニアに行ってきたのですが、同じグループの子とそれぞれの体験したい仕事をうまく調整できていたようです。小学校の先生方の努力もあると思うのですが、子供ってチーム作業が上手です。高校生でも、入試の面接で話を聞くと、いろいろなグループワークやって、コンテストとかに出ています。なので、そもそも学生はチーム開発が得意で、ソフトウェア開発のチームでの開発方法を知らないだけではないかと思いはじめました。

ということで、チーム制作の仕方なんてenPiTのような安心して失敗できる楽園があれば、すぐに覚えらるし、そもそも学生はグループワーク得意だし。チームでの開発ってすぐにできると思うんですよ。でも、そう思うと別の悩みが鎌首をもたげてきます。本当はチーム制作の活動を自主的に行って欲しいんですよねぇ。コミケやオンラインでソフトを販売するための閾値は下がっているので、同人でも、インディーでも、勝手に取り組んで欲しいんですよ。でも、学生は、それをほとんどしない。で、それが何故かと考えてみると、おぜん立てした環境に最適化されてしまっているのかなぁと思いました。学校から、「何々をやってください」と言われて、それをこなすような場ばかりにいて、それ以外のやり方ができない人が多いというか、そのような機会しか与えられていないのだと思いいたりました。部活でもサークルでも、ほとんどの人は既存の部に入るだけで、SOS団を立ち上げるような経験はまずないですよね?自分もそうですし、世の中の人の大半はそうなのだと思います。これは、アントレプトナー教育としろとかプロダクトオーナーを育てろいう事ではないです。テキーラ飲ませて喜んでいるような人がちやほやされる世界が良いわけではなくて、いかにフォーマットから外れた人を作るか・空気を読まない人を作るかという事が、必要じゃないのかなと、この文章を書きながら思いました。

何かに極振りさせてその結果をほめてあげる優しい世界が求められているのかもしれません。周囲の人は、デモを見た後、「やりきったかい?」と聞くだけでいいのかもしれません。もう、enPiTのような確実に価値が積み上げられる世界はいらないのです。えっ、enPiTは今年で終わることが決まってるって?お後がよろしいようで。

でも、アフターenPiTの新たな世界は作っていきたいですね。

という事で、日々悩んできた(いる)enPiTですが、今週末(12/19(土))は琉大と一緒にenPiTの成果発表会を行います。オンラインでどこでも見れますので、お時間がありましたら、ぜひご参加ください。

「東京都立産業技術大学院大学・琉球大学 enPiT2 成果発表会 2020」開催のお知らせ